2015年7月27日以前の記事
検索
コラム

「足のサイズが左右で違う」人はそこそこいるのに、なぜ“シュー店”はなかったのか火曜日に「へえ」な話(4/5 ページ)

左右別サイズの靴を扱っているECサイトが登場した。サービスを提供しているのは「DIFF.」。ありそうでなかったサービスは、どのような特徴があるのか。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-

起業した理由

 冒頭でDIFF.はECサイトで靴を販売しているといった話をしたが、実は実験的に神戸市のシューズ店と連携して、左右別のモノを販売している。

 商売を続けていくと、偏りが生じるかもしれない。となると在庫があふれてしまうが、余った靴をDIFF.が買い取る。逆に、足りない靴は売るといった仕組みで、ビジネスを回している。この実験がうまくいって、連携する店がどんどん増えていけば、在庫を抱えるリスクが減少するといった計算のようだ。


ティエンポ レジェンド 10 プロ HG(ナイキ、1万7930円)

コパ ピュア 2 ELITE HG/AG(アディダス、2万900円)

 ちょっと話は変わるが、清水さんは12年にミズノに入社している。ミズノでサッカーシューズを開発していると、「左右違うサイズのモノを売ってほしい」といった声が多く、同社の水野明人社長に直談判。出向起業制度を活用して、ミズノに所属したまま起業……といった流れで、いまがある。

 この話を聞くと「ミズノに在籍したまま事業を立ち上げてもよかったのでは?」という疑問がわく。なぜ起業したのかというと、会社の新規事業として始めても、すぐに壁にぶち当たる未来が予想できたから。DIFF.のサイトを見ると、ミズノ以外にアシックス、ナイキ、アディダスのブランドが並ぶ。しかし新規事業として始めると、ミズノの商品しか扱えない。


自宅で左右の足のサイズを計測できるオリジナルメジャーと計測用シートを無料配布

 ライバルメーカーの売れ筋を販売できないとなると、先ほど紹介したように在庫リスクが高まってしまう。というわけで、外に出て商売を始めるしかなかったのである。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る