インタビュー
航空会社のJALが「クラフトビール」を開発 JALラウンジの“余ったお米”に目をつけた:非航空事業を展開(2/4 ページ)
JALは、空港ラウンジの余剰米をアップサイクルしたクラフトビールを発売した。JALは航空会社なのに、なぜこのような事業を……?
炊飯器の中で「クリアな状態で残る米」が最適だった
Japan Arigato Lagerは、原料に成田空港にあるJAL国際線ラウンジで余った炊飯済みの米を使用している。空港のラウンジでは、利用者の満足度を下げないために米を切らさないようにしていることもあり、余剰米がどうしても発生してしまう。
クラフトビールの原料とするには「炭水化物が適切であることが製造過程の中で分かっていた」ことから、JALとビア・ザ・ファースト社が協議した結果、これまでもリサイクルに取り組んでいた余剰米を原料として採用した。
当初は他の炭水化物も原料の候補に上がったが、「食の安全基準の観点から、炊飯器の中にクリアな状態で残っている米が最適だった」という。
日によって余る米の量は異なるが、ビールの生産に影響はない。ビールを製造できる量が溜(た)まるまでは急速冷凍で保存し、十分な量を確保できてから生産に取り組んだ。
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