焼き立てピザ、ヘルシー小鉢が無料 資生堂が社員食堂で「4人組限定」「早い者勝ち」ルールを作った深いワケ(4/4 ページ)
資生堂の社員食堂が、他企業から「手本にしたい」と注目を集めている。同社ファシリティマネジメント部 オフィスコンシェルジェグループの近藤真理子氏に、社員食堂について話を聞いた。
社員食堂をコミュニケーションツールに
ZEBRAの中央には「CROSSING KITCHEN(クロッシングキッチン)」を設置している。これは社員が利用可能なキッチンで、「手ぶらでキャンプ@オフィス」がコンセプトだという。「海外ではチームビルディングの一環として、上司が部下に料理を振る舞うことが定番です」(近藤氏)。こうした海外の働き方を取り入れ、業務以外でのコミュニケーションの場を提供している。
「Knowledge Salon(ナレッジサロン)」と呼ばれる展示コーナーも設置している。社員参加型アイデアコンテストの結果を掲示したり、同社が運営しているランニングクラブの選手紹介などを行ったりしている。社員の“顔”が見えるような企画をしているのが特徴だ。
また、全社を挙げて取り組むプロジェクトやイベントに関連した展示も行っている。「今、会社がやっていることにどんな意味や狙いがあるのかを、社員に共有する場所でもあります」(近藤氏)。ZEBRAは単なる社員食堂ではなく、社内メディアとしても機能している。
ZEBRAでは、定期的に利用者アンケートを実施。全ての回答に目を通しており、ネガティブな意見にも必ずフィードバックをしている。ZEBRAへ見学に来る企業の中には、利用者アンケートを行っていないところも多いそうだ。近藤氏は「社員からの意見には、現状では実現が難しいものもあります。ですが、そうした声にもきちんとフィードバックすることが大切だと考えています」と話す。
ZEBRAの今後について、近藤氏は「『社員食堂“で”いい』ではなく『社員食堂“が”いい』と言われる場所にしたい」と意気込む。ゆくゆくは社員食堂の枠を超え、コミュニケーションツールとしてもっと活用できるようにしたいという。
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