コラム
マクドナルドの戦略はどうなの? 国内ハンバーガー業界を分析:ビジネスフレームワークの教科書(2/6 ページ)
ハンバーガーチェーンの「マクドナルド」は国内で最も店舗数が多いが、どのような戦略なのか。業界を分析したところ……。
国内ハンバーガー業界の事例
この2つのフレームワークを使う際は、最初にポーターの基本戦略を検討して、自社の市場の中でのポジションを明確にします。
そのうえで、コトラー&ケラーの競争地位別戦略を用いて、同業者グループの中の自社とライバルを、量的経営資源と質的経営資源で分類し、自社の中期的な競争戦略を具体的に検討します。
ここでは日本国内のハンバーガー業界を例に、コストリーダーシップ戦略で成長を続ける国内1位のマクドナルド(店舗数・売上ともに国内1位)、2位のモスバーガー、その他ロッテリア、ファーストキッチン、ラッキー・ピエロ、クア・アイナを対象に考えてみましょう。
基本戦略:コストリーダーシップ戦略
マクドナルドが東京・銀座に第1号店を出店したのは1971年です。日本での創業以来、マクドナルドは店舗を増やし続け、店舗数は2965店、売上高が3523億円、営業利益が338億円(2022年末時点)に達します。
都市部の繁華街やターミナル駅前などの好立地に大型店舗を構え、多くの集客を獲得して低価格多売で高収益を上げるファストフードの典型的なビジネスモデルです。
マクドナルドは、製造の段取りや作り置き個数、レジ対応といった店舗オペレーションの洗練を図り、短時間で顧客に製品を手渡すための、他社には真似できないシステムを構築しています。
ポーターの基本戦略における、マクドナルドの戦略は「コストリーダーシップ戦略」です。
関連記事
- 7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物
「いまの時代、7割は課長になれない」と言われているが、ビジネスパーソンはどのように対応すればいいのか。リクルートでフェローを務められ、その後、中学校の校長を務められた藤原和博さんに聞いた。 - 「辞めたけど良い会社」 ランキング ワースト30社の特徴は?
辞めたけれど良い会社は、どのような特徴があるのか。IT業界で働いた経験がある人に聞いた。 - 月2回の当日欠勤でクビって言われました。不当解雇になりますか?
月2回、会社を当日欠勤したところ、会社から「クビ」と言われました。これって問題があるのでは……。 - 「有名チェーン店」が店を出す駅、出さない駅を可視化してみた
駅のまわりにどんなカフェチェーンがあるのか。「路線図風に表したらわかりやすいかも」と思い、可視化してみました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.