コラム
マクドナルドの戦略はどうなの? 国内ハンバーガー業界を分析:ビジネスフレームワークの教科書(3/6 ページ)
ハンバーガーチェーンの「マクドナルド」は国内で最も店舗数が多いが、どのような戦略なのか。業界を分析したところ……。
基本戦略:差別化戦略
国内2位のモスバーガーは出店数が1249店舗、売上高は720億円、営業利益は14億2000万円(2022年末時点)で、1位のマクドナルドと大きな差があります。モスバーガーは、マクドナルドとは対極の「差別化戦略」を徹底しています。
例えば、立地は駅から少し離れた場所や、表通りではない目立たない場所に出店することでコストを抑えています。
一方で、提供する製品の素材は特定農家と契約をするなど、徹底的に高品質にこだわっています。また、オーダーを受けてから製造をするメイク・トゥー・オーダーというビジネスモデルを貫いています。このため、顧客が製品を受け取るのに待ち時間がかかりますが、作り置きをしないという点が提供価値となっています。
基本戦略:集中戦略(市場集中戦略)
次に、ハンバーガー業界で集中戦略をとっているプレイヤーを検討してみましょう。
例えば、北海道の札幌・函館市のみに市場を限定して低コストのチェーン店(17店舗:2023年時点)を営んでいるラッキー・ピエロの戦略は、特定市場に絞った「集中戦略(市場集中戦略)」です。
ご当地メニューなどの全国展開できない製品提供や、小規模経営による低コスト・低価格によって、業界リーダーとの直接競合を避けながら、独自性を出しています。
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