はっきり言おう 「カフェ」の運営は難しい:「ワイヤードカフェ原宿」からスタート(1/4 ページ)
カフェを運営するにあたって、どういったことが必要になってくるのか。飲食業をやるつもりではダメで……。
入川ひでと(いりかわ・ひでと)
入川スタイル&ホールディングス 代表取締役社長兼CEO
東急沿線成長戦略、京王電鉄多摩センターエリアブランディング、UNIQLO原宿UT店舗プロデュース、六本木ヒルズTSUTAYA ROPPONGI店舗プロデュース。事業創造においては、カフェカンパニー、ダブリュースカンパニーなど「カフェが街をつくる」をコンセプトに日本全国の地域コミュニティを再生する事業を展開。神奈川県/大磯町、奈良県/東吉野、島根県/浜田市、兵庫県/神戸市などでのコミュニティ再生をカフェなどの開発を通して実践している。
青山学院大学、東京経済大学、東京都立大学などで長期講座を持つ。テーマは「カフェを通した地域コミュニティの再生」。「東北震災復興リーダー支援プロジェクト」、「東北起業家育成・事業構想支援プログラム」などのメンターを長期に渡り実装。
僕は「ワイヤードカフェ原宿」という10坪15席という小さなカフェづくりからスタートしました。カフェをやりたい、カフェをビジネスにしたいと言う人に、ただ飲食業をやるつもりではダメだとアドバイスします。一般に素人が飲食業に転身するとき、カフェはチャレンジしやすいカテゴリーと考えられがちですが、それは間違っています。
カフェをやりたい人は、「飲食で成功したい」「素敵なインテリアの空間をつくりたい」「おいしいコーヒーを飲んでもらいたい」「得意のスイーツを出したい」「身体にいいゴハンを出したい」など、いろいろな思いを持って始めると思うのですが、それだけではなかなかうまくいきません。
カフェは飲食業のなかでも自由度が高いので、ワインやいろんな種類のコーヒーを出してもいいし、どんな料理、インテリア、器を選んでもいい。「こうすれば事業的にうまく回せる」という公式はありません。
ただし、コーヒーチェーンにお客さんとおしゃべりする店員がいないのとは対照的に、カフェではお客さんとのコミュニケーションを必要としますから、当然コストはかかります。カフェのビジネスは格好よく見えたりするようですが、はっきり言ってしまうと、実は難しいビジネスです。
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