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「生ドーナツ人気」をブームで終わらせるのはもったいない、これだけの理由:スピン経済の歩き方(2/7 ページ)
生ドーナツがブームとなっているが、かつてのタピオカミルクティーやから揚げとは異なる可能性を秘めている。生ドーナツ人気を終わらせないためには、どうすべきか。
山崎製パンも便乗商品で売り上げ拡大
「ブーム」に便乗しようと考えるのは大企業も変わらない。その代表は山崎製パンだ。同社の「稼ぎ頭」は菓子パンなのだが、そこで「ドーナツブーム便乗商品」が売り上げをけん引している。
それがよく分かるのが、第76期(23年1〜12月)の決算説明資料だ。今期は好調で、売上比36.9%を占める菓子パン部門の売上高も前期を上回って4333億6200万円(対前期比114.0%)となっている。
そんな飛ぶ鳥を落とす勢いの菓子パン部門をけん引する商品として、生クリーム入りの生地とフィリングを使用した新商品「生ドーナツ」シリーズや「ドーナツステーション」など低価格のものが挙げられているのだ。
この傾向は24年も続いていく。株主向け報告書で、菓子パン部門を紹介するページでは9つの「スター商品」を写真付きで紹介しているのだが、そこの「センター」にいるのは、24年1月に発売したばかりの「極生ドーナツ(ミルクホイップ)」。同社の「今年も生ドーナツで稼いでいこう」という決意がよく伝わってくる。
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