生成AI、明治の活用法 社内アイデアソンで生まれた案は?:生成AI 動き始めた企業たち(2/2 ページ)
大手菓子メーカーの明治は1月から社内生成AI「meiji AI Talk」の活用を始めた。活用アイデアの創出に向け、社内ではどのような取り組みをしているのか。
Q. 自社の競争優位性をどう確保するか
自社の競争優位性を獲得するためには、社員の生成AIリテラシーを高めるための取り組みが必須だと考えています。そのため、社員育成を以下2つの側面で実施する予定です。
1点目は、社員全員のリテラシーの底上げです。プロンプトのコツや生成AIの効果的な使い方など、社員一人一人が自身の業務に生成AIを活用するスキルを養うための教育機会を提供する予定です。2点目は、生成AIにより当社独自の価値を生み出せるよう、社内でスピーディーにPoC(概念実証)を実施し、アジャイルで構築を進められる社員の育成を進めたいと考えています。
以上2点を両面で実施することで、変化のスピードが極めて速いAI技術の活用力を獲得し、明治にとっての競争優位性につなげていきたいと考えています。
Q. 生成AIがもたらすリスクと対処法をどう考えるか
現状の生成AIには、著作権侵害の恐れや、回答に誤情報が含まれるといったビジネスリスクがあります。また、プロンプトに含まれるデータをモデルの学習に利用されるなど、情報漏えいリスクもあると理解しています。そのため「meiji AI Talk powered by ChatGPT」は、セキュリティーを担保するために、自社のAzure環境に構築しています。
Q. 生成AI開発に関するルール整備をしているか
「meiji AI Talk powered by ChatGPT」含め、生成AI全般に対する利用ガイドラインを制定し、周知しています。また、meiji AI Talk利用時には都度、画面上に「利用する際の絶対条件(おやくそく)」を表示しています。これらにより、著作権侵害や誤回答に関するリスクなどに対する注意喚起を行っています。
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