複合施設「二子玉川ライズ」の売り上げが過去最高、好調の理由は?(1/2 ページ)
二子玉川ライズ・ショッピングセンターの売り上げが好調だ。2023年度の全館売上は422億8701万円で、過去最高だった2018年度の数字を上回った。
東急(東京都渋谷区)は、運営する二子玉川ライズ・ショッピングセンター(以下、二子玉川ライズ )の2023年度(2023年4月〜24年3月)の全館売上が422億8701万円(前年比107.2%)となり、過去最高だった2018年度の415億円を7億円上回ったと発表した。また、二子玉川ライズの店舗来店者とガレリア・リボンストリート通行者を合わせた来館者数も2625万人(同103.2%)と増加した。
5つの好調要因
二子玉川ライズは、2011年に開業した東京都世田谷区の商業施設。東急では好調の要因として、5つのポイントを挙げている。
1つめは「地域のコミュニティ・プラットフォームとして、洗練されたマーチャンダイジングや、顧客満足度向上のための取り組みを実施したこと」。高感度で希少性の高いブランドの誘致や、体験型マーチャンダイジングを具現化する店舗の展開を進め、二子玉川らしい新しい価値を提供し、商品を手に取る喜びを感じられる売り場作りをしてきたという。
2つめは「外出需要の回復により、アパレル・飲食・サービスなど各業種で売り上げが向上したこと」。リモートワークからオフィス回帰が進んだことや、冠婚葬祭などの回復によってアパレルの販売が好調だったことに加え、スポーツ、アウトドアブランドも売上向上をけん引した。飲食では稼働率が上がっただけでなく、アルコール需要の回復に伴って客単価が向上。サービスでは、映画館や旅行代理店の売り上げが大きく伸びた。
3つめは「タウンフロント4階のリニューアルが売上向上をけん引し、フロア全体の売り上げが前年比123.7%を記録したこと」。タウンフロント4階は、「Daily use 訪れる人々の日常に寄り添うフロア」をテーマに、2022年にリニューアルオープン。全5店舗の新店・リニューアル店舗が登場した。
4つめは「2021年以降、新たにオープンした店舗が好調な売り上げを記録したこと」。タウンフロント4階に出店したコスメ・ドラッグ店「アインズ&トルペ」を含め、2021年以降に出店した体験型店舗や、スポーツ・アウトドアブランドが好調な売り上げを記録した。
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