モスバーガー、初の自販機を展開 期間限定の実験 取り扱い商品から見えた背景とは?(2/2 ページ)
モスバーガーが自動販売機を使った実験をしている。実際に設置されている場所を取材したところ、どういったことが分かったのか。
直販サイトと同じ商品を展開
自販機で販売している商品は、直販サイト「モス公式オンラインショップ〜Life with MOS〜」で取り扱っているものと同じだ。広報担当者によると、自販機と直販サイトでは販売価格や組み合わせが異なるという。
ちなみに、リアル店舗以外で冷凍のモスライスバーガーを提供し始めたのは2022年7月に直販サイトを開設してからとなる。
直販サイトでは、「モスライスバーガー 焼肉」「モスライスバーガー きんぴら」といった国内のリアル店舗で扱ったことのあるメニューを展開してきた。2023年8月には、同サイト内に「モスライスバーガー専門店」をオープン。海外店舗で実績のある商品をアレンジした「モスライスバーガー <ガパオ>」などのメニューを投入し、商品ラインアップを拡充してきた。同社によると、自宅にいながら好きなものを食べられる食品D2C(Direct toCustomer/消費者直接取引)の新たな取り組みという位置付けだった。
現在、リアル店舗で提供しているのは「モスライスバーガー焼肉」(490円)と「モスライスバーガー海鮮かきあげ(塩だれ)」(440円)だ(4月30日時点)。
直販サイトで自販機と同じ商品を調べてみると、「ひと手間かけるモスライスバーガー〈焼肉〉6個入」が3000円との記載があった(送料は別途必要)。基本的に、モスライスバーガー焼肉は1個500円前後で提供するというスタンスのようだ。
モスライスバーガーが誕生したのは1987年。「日本人の主食であるお米を使って、何か商品ができないだろうか?」と同社が考えたのが開発のきっかけだという。ごはんをパンの代わりにするため、試行錯誤の末に編み出されたのが焼きおぎにりの発想だった。ごはんにしょうゆを塗り、ライスプレートで焼いてみると、崩れにくくて香ばしい初代の商品が誕生したという(出所:公式Webサイト)。
実験的に導入した自販機は、直販サイトに続く新しい販路として定着するだろうか。
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