「完敗ですね」しゃぶ葉の担当者が語る 素人の“だし”が「5.3倍」も選ばれた理由:「次の駅まで」に読めるハナシ(2/4 ページ)
しゃぶしゃぶ食べ放題の専門店「しゃぶ葉」がちょっと面白いことに取り組んでいる。熱いファンを集めて、新商品を開発したところ、想定以上の数字をたたき出したのだ。舞台裏を取材したところ……。
入部にあたってハードルを設定
そして、アフターコロナである。お客がどんなことを考えているのか、どんなメニューを期待しているのか。「コロナ禍前の顧客データは当てにならない」と感じていた店の担当者は、SNSなどを使って“生の声”に耳を傾けていたが、なんとなく「こんな感じかな」といったふんわりとした感覚にとどまっていた。
新しいデータを集める方法はないか。お客から直接話を聞くことができれば、アンケートよりも解像度が高いのではないか。そんなことを考えて、しゃぶしゃ部をつくることにしたのだ。
企業のコミュニティーサイトと聞くと「誰でも参加できるよね。さっきから何度も『しゃぶしゃ部』を目にするけれど、ちょっと大げさでしょ」と感じられたかもしれないが、入部するには高いハードルがある。「しゃぶしゃ部への志望理由、しゃぶ葉の好きなところ、コミュニティーへの期待、やってみたいこと」を書かなければいけないのだ。ゼロ回答であれば、不合格である。
なぜ入部にあたって、このようなハードルを設けたのか。しゃぶ葉を担当する岡田智子さんに聞いたところ「お店に対して、熱量を感じられる人に集まってもらいたいと思っていました。同じ熱量がある人たちが集まれば楽しいことができるのではないかと考え、あえて課題を設けました」とのこと。
結果、74人が合格。10〜60代の幅広い層が集まったわけだが、部員の熱量はどのくらいあるのか。メンバーの来店頻度を確認したところ、1人当たり年20回という結果に。コミュニティーがオープンして2カ月目に、サイトにログインした割合を見ると、80%に達した。この数字が高いのか低いのかよく分からなかったので、Asobicaの担当者に聞いたところ「平均の1.4倍ですね」とのこと。
また、サイトにログインして、コミュニティー内で行動した人は50%。平均に比べて、こちらは1.9倍なので、入部に一定の条件を設けたことによって熱い人たちが集まったことは確かなようだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
大塚「おにぎり ぼんご」はなぜ人気なのか 休日は6時間待ち
JR大塚駅の北口から徒歩2分、老若男女から熱烈な支持を得る、おにぎり専門店「ぼんご」。平日は2時間以上、土曜や祝日は6時間ほどの待ち時間が発生する。何が人々をここまで魅了するのか。
バーガーキングがまたやらかした なぜマクドナルドを“イジる”のか
バーガーキングがまたやらからしている。広告を使って、マクドナルドをイジっているのだ。過去をさかのぼると、バーガーキングは絶対王者マックを何度もイジっているわけだが、なぜこのような行動をとるのか。海外に目を向けても同じようなことをしていて……。
「有名チェーン店」が店を出す駅、出さない駅を可視化してみた
駅のまわりにどんなカフェチェーンがあるのか。「路線図風に表したらわかりやすいかも」と思い、可視化してみました。


