病院内で「スクラブ」が増えているのはなぜ? 医療ドラマが映し出す“いま”:週末に「へえ」な話(4/4 ページ)
病院内でTシャツのようなモノを着ている人が増えてきた。半袖で首元がVネックになっていて、「スクラブ」と呼ばれている。以前は手術のときに着ている人が多かったのに、なぜ?
医療ドラマでスクラブを着用する理由
最後に、スクラブに関して「へえ」と感じられるエピソードを紹介しよう。クラシコはECサイトだけでなく、リアル店舗も展開している。当然、お客の大半は医療従事者であるが、目立った特徴として店での滞在時間が長いことが挙げられる。
ネットで商品を見て、実際どんな肌触りなのか、自分の体にフィットするのか、などを確かめるケースが多く、1人当たりの滞在時間は40〜60分ほど。「アレも試着して」「コレも試着して」といった感じで、スクラブを着ていく。ビジネスパーソンのYシャツのようなモノなので、じっくり選んでいる人が多いようだ。
また、月曜日は〇色、火曜日は〇色といった具合に、曜日によって色を変えている人もいて、気に入ったスクラブの全色を購入するケースも珍しくないようだ。
冒頭で医療ドラマの話を紹介したが、出演者の多くがスクラブを着ていることに納得である。ドラマの世界だからといって、なんでもアリにしてしまうと、視聴者はしらけてしまう。リアルな現場を見せて、臨場感を覚えてもらうためにはどうすればいいのか。病院の中でスクラブを着ている人が多い→ドラマの出演者にも着てもらう→臨場感が伝わる。こうした流れが生まれているようだ。
考えてみると、ビジネスパーソンの服装も時代とともに変化している。ネクタイをしなくなったり、スニーカーを履いたり、リュックを背負ったり。数年後、病院内でこのような言葉が聞かれるかもしれない。「ん? あの先生、見たことがない“衣料”を着ているよね」――。
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