キャラメルコーン「袋の底」に潜む、昭和ベンチャーのブレークスルー:1分ビジネス雑談(2/2 ページ)
キャラメルコーンを食べていると袋の底の方で出てくる、少し塩味の聞いたローストピーナッツ。このピーナッツはなぜ入っているのでしょうか?
開発で浮上した2つの課題
キャラメルコーンを開発するにあたって、2つの課題が浮上していました。1つは甘すぎて飽きること、もう1つが夏場にキャラメルが溶けて中身が固まってしまうことでした。
研究を重ねた結果、キャラメルコーンに微量の塩をふりかけることで、それらを同時に解消できました。しかし、新たな課題が待っていました。というのも、微量の塩を均一にふりかけるのは高度な技術で、当時の工場の機械では対応が困難でした。そこで編み出したのは、直接塩をふりかけずに塩のついたローストピーナッツを一定量混ぜておくという方法です。
ですが、ここでも新たな課題が立ちはだかります。それは、開封されたタイミングでその塩分が袋の中で均一になっているにはどうすればよいのか? ということでした。
ひねり出した対策は、工場でキャラメルコーンを袋詰めする際に、一番上に塩がかかったローストピーナッツを載せて置くというもの。これにより箱詰めや輸送中、店舗での陳列の際、ローストピーナッツが徐々に下に落ちて、その過程で自然にキャラメルコーン全体に塩がまぶされていき、文字通りの良い「塩梅(あんばい)」になっているという具合です。
キャラメルコーンのピーナッツには、そんな熱くて真剣だけど手触り感のある、昭和のベンチャー企業の奮闘がありました。
東ハトが4月10日に官報に掲載した2023年12月期(23年1〜23年12月)決算公告によると、売上高は266億7200万円(前年同期は246億5400万円)、純利益は11億2000万円(同8億2200万円)、累積の利益や損失の指標となる利益剰余金は105億6200万円(同95億7400万円)でした。
著者紹介 平野健児
新卒でWeb広告営業を経験後、Webを中心とした新規事業の立ち上げ請負業務で独立。WebサイトM&Aの「SiteStock」や無料家計簿アプリ「ReceReco」他、多数の新規事業の立ち上げ、運営に携わる。現在は株式会社Plainworksを創業し、全国160万社の有力企業データベースを完全無料・ログイン不要で利用できる、企業リスト作成サービス「FUMA」を運営中。
記事中の、東ハトにおける過去の決算情報や企業概要は「FUMA」でご確認いただけます。
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