2015年7月27日以前の記事
検索
コラム

生成AIでクリエイター業務が激変 博報堂DYグループが使う5つのサービスとは?前編(3/5 ページ)

生成AIでクリエイター業務が激変している――。博報堂では、5つのプロダクトを現場で活用しているという。AI活用の広がりによって、クリエイターの役割はどう変わっていくのだろう。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-

石井: 続いて、下図はAIで生成されたペルソナです。年齢や職業、年収といった具体的な属性だけでなく、商品を使った時に得られるメリットや、商品に期待していること、さらにはペルソナへの訴求方針までもが提示されるような仕組みになっています。

 従来のペルソナ策定では、調査会社に依頼して数百に及ぶアンケートを収集し、対象商品に興味関心がある対象を絞り込んでペルソナに落とし込んでいくという作業が必要になるため、時間もコストもかかっていました。しかし、「訴求生成AI」を使うことで、簡易的なものではありますが、ある程度具体的なペルソナを瞬時に抽出できるようになるのです。

尾崎: また、カスタマージャーニーのサンプル生成も可能です。

 こちらも従来であれば、多くの調査を重ね、膨大なデータを分析する必要がありましたが、「訴求生成AI」を使えば、すぐに認知・興味・検索・比較・購買それぞれのフェーズにおける生活者の行動やインサイトを知ることができます。さらに、「どういう検索をされているか」「どんなコンテンツを見て判断しているか」「購入に至るまでの離脱要因」なども分かるため、さまざまな角度からユーザー分析ができるようになっています。

尾崎: 最後に、訴求軸・コピーの生成についてご紹介します。訴求軸の洗い出しは、時間がかかるだけでなく、抜け漏れが発生しやすかったり、クリエイターの感覚による部分が大きかったりする領域でした。しかし、「訴求生成AI」を活用することで、「機能的価値」「情緒的価値」「LPサイトから感じる特有の価値」といった3つの軸で簡単に生成できるようになります。

 コピーについても、ペルソナと訴求軸を掛け合わせるだけで複数のサンプル生成が可能です。言い回しに関しても、「五感を刺激する」「口コミを模した一言」など、商品特性に合わせて複数提案されるようになっています。特にコピーに関しては、実際にあるような表現やリアルさが大事になるため、クリエイターやライター、エンジニアと一緒にディスカッションしながら作り上げていった自信のある機能となっています。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る