イオンリテール、通常廃棄される「アカエイ」のメンチカツ発売 福島県産応援と食品ロス削減の一環：プロダクトInsights

イオンリテールは6月21日から6月23日の3日間、「イオン」「イオンスタイル」などの約350店舗で、福島県産の未利用魚「アカエイ」を使用したメンチカツを発売する。食品ロスの削減と、福島県産水産物の消費拡大に向けた取り組み。

[ITmedia]

プロダクトInsights

日々リリースされる新しい商品やサービスたち。その商品やサービスには、必ず企業側の思惑や狙い、生活者のニーズ、時代の空気感が反映されている。本シリーズでは、これらの「Insight」を考察していく。

　イオンリテールは6月21〜23日の3日間、「イオン」「イオンスタイル」などの約350店舗で、通常廃棄される福島県産の未利用魚「アカエイ」を使用した「あかえい入メンチカツ」を発売する。4個入りで、価格は321円。食品ロスの削減と、福島県産水産物の消費拡大に向けた取り組みの一環としている。

発売された「あかえい入メンチカツ」（出所：プレスリリース、以下同）

　アカエイは食用となる一方で、尾のトゲに毒があり、大型で軟骨も多いことから流通の機会が少ない。福島県沖でも漁獲されるが、多くは商品価値がつかず廃棄されているという。同社はこうした点に着目し、福島県および福島県漁業協同組合連合会と協議を重ねて商品を開発した。

福島県産水産物の消費拡大を促す狙いも

　開発に当たっては、野菜（キャベツ、玉ねぎ）の配合率を上げ、アカエイのうま味と野菜の風味を感じられる仕上がりを目指した。

　また、低温管理を徹底するとともに、練り込みから油調までのスピードを速めることで、高鮮度を維持。アカエイ特有の臭みが無いようにしたという。

アレンジレシピとしてメンチカツバーガーを提案する

　イオンリテールは東日本大震災で被害を受けた福島県産の水産物の消費拡大に向け、一部店舗での特設コーナーなどを展開している。こうした取り組みの一環にも位置付けて商品展開する。

同社の16店舗で常設展開されている「福島鮮魚便」