出前館、配達員向けにセミナー 梅雨の事故リスク上昇に備え
前館は6月19日、配達員向けの交通安全セミナーをオンラインで開催した。悪天候や暑さによって事故のリスクが高まる梅雨から夏場に向けて、配達員の安全意識の向上につなげたい考えだ。
出前館は6月19日、配達員向けの交通安全セミナーをオンラインで開催した。悪天候や暑さによって事故のリスクが高まる梅雨から夏場に向けて、配達員の安全意識の向上につなげたい考えだ。
配達員の増加など受け導入
配達員による危険運転がしばしば問題化するフードデリバリーサービス。相次ぐ事故を受けて各地で交通安全講習を開催するUber Eatsをはじめ、各社はさまざまな啓発活動に取り組む。
出前館が配達員向けにオンラインセミナーを実施するのは、今回で5回目。梅雨から夏にかけてはデリバリーの需要が増加する一方で、悪天候や暑さによる注意力の低下などから配達員の事故リスクも高まる。そこで同社は配達員向けに交通安全セミナーを実施することで、安全対策を強化したい意図がある。
平時の安全啓発活動としてはこれまで、新規の配達員に対する研修動画の配信や、交通法規に関するテストの実施に取り組んできた。
一方で、コロナ禍における配達員数の増加などに伴い、配達員の安全意識を一層高める施策を行いたいとして、2022年7月からオンラインセミナーを開始。内容については建設・運送業界での研修を参考にしているほか、交通事故の傾向の変化や、開催する季節ごとの注意点などを反映し、随時アップデートを図っているという。
事故事例やメンテナンスについて講義
セミナーには全国から165人の配達員が参加。はじめに、リスクコンサルティング事業を展開する、MS&ADインターリスク総研(東京都千代田区)の治良丸博英氏が登壇した。
同氏は近年の交通事故の傾向などを踏まえ、「自転車の安全不確認や一時不停止による事故も多い」として、違反行為のリスクを説明。さらに、実際の事故が収録されたドライブレコーダー動画も交えながら、ヘルメット・プロテクターの有効性や、自転車の通行場所といった交通ルールについて解説した。
また、レーシングチーム「日本郵便 Honda Dream TP」監督の手島雄介氏が、バイク・自転車の日常点検について解説した。
同氏は「梅雨の時期は湿気や雨の影響で車両が劣化しやすくなる」として、時季に合わせたメンテナンスのポイントを紹介。さらに、「一番重要なのはいつでも止まれる体勢」だと指摘した上で、事故回避や疲労軽減につながる運転姿勢についてもアドバイスをした。
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