KADOKAWA、サイバー攻撃で傘下ドワンゴの社内外情報漏えいか N高の個人情報も
KADOKAWAとグループ傘下のドワンゴは7月3日、サイバー攻撃によって、ドワンゴが保有する社内外の情報が漏えいした可能性が高いと発表、謝罪した。ドワンゴがサービスを提供する、角川ドワンゴ学園の個人情報も流出した可能性が高いとしている。
KADOKAWAとグループ傘下のドワンゴは7月3日、サイバー攻撃によって、ドワンゴが保有する社内外の情報が漏えいした可能性が高いと発表、謝罪した。ドワンゴがサービスを提供する、学校法人角川ドワンゴ学園の個人情報も流出した可能性が高いとしている。
発表によれば、外部漏えいの可能性が高いとされた社外情報は、ドワンゴが取引する一部のクリエイターや個人事業主、法人との契約書など。ドワンゴ全従業員の個人情報も流出した可能性が高いという。
また、ドワンゴがシステム開発などのサービスを提供するドワンゴ学園についても別途発表。N中等部、N高等学校、S高等学校の在校生、卒業生、保護者のうち、一部の個人情報が流出した可能性が高いとしている。
なお、クレジットカード情報については、「ニコニコ」サービスなどの顧客と同様に、データを社外で保有しているため、情報漏えいは起こらない仕組みと説明している。
両社は、角川ドワンゴ学園の在校生・卒業生・保護者をはじめ、クリエイター、取引先および元従業員に対して、お詫びとお知らせを個別に送付。また、これらの対象者に専用の問い合わせ窓口を設置したほか、「迷惑メールが送付される可能性がある」として注意を呼びかけている。さらに、7月中には外部専門機関の調査結果をもとに、改めて報告を行うとしている。
KADOKAWAは、「当社グループの事業活動は一定の影響を受けておりますが、このような犯罪行為に屈することなく厳正に対処してまいります。同時に、今回の事態を重く受け止め、より詳細な原因の究明を進めるとともに、一層の情報セキュリティ体制の強化徹底を図り再発防止に取り組んでまいります」とコメントしている。
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