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「水をくれ!」 株主総会で“モンスター株主”はなぜ現れる? 上場企業が覚悟すべき「投資単位引き下げ」のリスク(4/4 ページ)
「水をくれ!」「手土産をくれ!」 株主総会でこんな要求が株主からされたとして話題になった。上場企業に今後覚悟すべきリスクとは。
東証や政府は安易な投資単位の引き下げ要請をやめるべき
近年増加している株式分割の動きの背景には、「貯蓄から投資」の文脈で東証や政府が推進してきたものでもある。しかし、株式分割には流動性の向上や投資家層の拡大といったメリットがある一方で、管理コストの増大や短期的な市場反応、そしてモンスター株主の出現といったデメリットも存在する。
このままではウォーレン・バフェットのように、長期的な価値創造を重視する誠実な上場企業経営者ほど、上場することをやめてしまうかもしれない。
バフェットの見解から学ぶべきことは、企業の長期的な成長を見据えた投資の重要性である。投資単位の引き下げについては、インデックス投資信託のように各投資家の投資単位が小さくても、上場企業の株主管理負担を増加させない手段もある。株式分割が唯一のソリューションというわけではないはずだ。企業側としても安易に投資単位を引き下げることにはリスクがある点を認識されたい。
筆者プロフィール:古田拓也 カンバンクラウドCEO
1級FP技能士・FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックベンチャーにて証券会社の設立や事業会社向けサービス構築を手掛けたのち、2022年4月に広告枠のマーケットプレースを展開するカンバンクラウド株式会社を設立。CEOとしてビジネスモデル構築や財務などを手掛ける。Twitterはこちら
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