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迷路みたいな渋谷駅周辺はどう変わる? 7月「渋谷サクラステージ」「渋谷アクシュ」相次ぎオープン 東急の狙い長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/6 ページ)

7月に入ってJR渋谷駅東口エリアに複合施設「渋谷アクシュ」、南口エリアに「渋谷サクラステージ」が相次ぎ開業した。渋谷への影響と、東急の狙いに迫る。

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地権者らの合意形成に尽力

 一方の渋谷サクラステージは、2023年11月に竣工している。渋谷駅に隣接し、代官山や恵比寿へのアクセスが良い桜丘エリアの約2.6ヘクタールの敷地を一体的に整備した。


渋谷サクラステージ

 SAKURAストリート(補助線街路第18号線)を挟んだ両側に高層ビルがあり、駅側の「SHIBUYAサイド」(A街区)には、地上39階で高さ約179メートルの「SHIBUYAタワー」と、地上17階で高さ約90メートルの「セントラルビル」が並ぶ。地下はどちらも4階となっている。


渋谷サクラステージ、A街区出入口

 もう片方の「SAKURAサイド」(B街区)にも、地上30階、地下1階の「SAKURAタワー」が建ち、高さは約127メートルとなっている。

 商業施設の総店舗数は、新規オープン37店を含めた49店(2024年7月25日時点)。まだ開業していない店も4割ほどあり、最終的には約100店舗が入居する予定だ。

 今回は商業施設が集中する地下2階から5階までの低層階で多くの店が一斉にオープン。本格的な街びらきとなった。

 A街区の中高層階はオフィス、B街区の中層階はオフィスと「ハイアットハウス東京渋谷」のサービスアパートメントだ。B街区の高層階は155戸の「ブランズ渋谷桜丘」のタワマンとなっていて、地権者も入居する。

 この付近は開発前には狭い路地が入り組み、低層の老朽化した建物も多くて、防災上問題を抱えていた。1998年の旧再開発準備組合の設立から約25年をかけて、450人の借家人、約120人もの地権者の合意を形成し、渋谷サクラステージのオープンに至った。

 例えば、立ち飲みの聖地と呼ばれた「富士屋本店」は2018年10月に惜しまれつつ閉店したが、2024年1月には渋谷サクラステージ1階に復活、再オープンしている。

 コンセプトは、(1)「渋谷の新たな玄関口の誕生〜めぐり歩いて楽しいまちへ〜」、(2)「働・遊・住」を兼ね備えた渋谷の新たなランドマーク」、(3)「国際競争力の強化に資する都市機能の導入」、(4)「防災性の向上および環境への取り組みを強化」となっている。

 (3)に関しては、前出のサービスアパートメント、起業支援施設「manoma」、国際医療施設「SHIBUYAウェルセンター」、子育て支援施設「CTISキンダーガーデン渋谷」などを誘致。渋谷で不足する生活支援を充実させる。

 (4)に関しては、備蓄倉庫を設置し、一時滞在可能な空間を確保して災害に備える。また、広場や地上、屋上、壁面を活用した立体的な緑化で、ヒートアイランド対策を行っている。

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