インタビュー
何もなさそうだから面白い? “働く旅”がじわじわ増えているワケ:「おてつたび」が好調(3/4 ページ)
現地で働きながら、旅を続ける人が増えている。旅館で働いたり、畑で汗を流したり、カフェでコーヒーを出したり。なぜ、こうした人が増えているのかというと……。
地域とつながりを持ち続ける
「おてつたび」のユーザーや事業者からは、どのような反応が寄せられているのか。過疎地域の事業者からは、「人材確保に助かっている」「素敵な人に出会えることが多い」といった声が寄せられているようだ。
一方、ユーザーの約6割が「おてつたび」終了後も、何らかの形で地域とつながり続けているという結果が出た。手伝った農家の作物を買い続けたり、働いた旅館で客として訪れたり。「おてつたび」先で結婚式を挙げた人もいるなど、潜在顧客の開拓にもつながっている。
特筆すべき点として、「マッチング率の高さ」が挙げられる。現状、100人の募集に対して、200人からの応募がある。しかも、そうした状況が長く続いているようだ。地元の人からすれば「アクセスの悪い場所にわざわざ……」と思えるような場所でも、旅行者にとっては「そこが良い」といった具合に、魅力的な目的地になっているようだ。
「おてつたび」は、ビジネスパーソンにも新たな可能性を提供している。このサービスをマーケティングに活用する例も増えているという。同社によると、新規事業担当者が一次情報収集のために農家へ行ったり、旅館向け機器の営業担当者が現場の実態を把握するために宿泊施設で働いたり、本業に直結する目的での利用も見られる。
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