インタビュー
タピオカブームが終わった今、「ゴンチャ」が新潟県に一店舗だけ出店したワケ:手堅い出店戦略(2/3 ページ)
2018〜2019年にかけて社会現象となったタピオカブームで話題を集めた「貢茶(ゴンチャ)」。今はどうなっているのか。
出店する場所を選ばない機動力
主なターゲットは10代〜20代の女性というゴンチャ。そのため、駅ビルや商業施設などターゲット層が多く訪れるスポットへ出店する必要がある。こうしたスポットにも、まずは1店舗のみ出店して反響を確かめている。
「特に象徴的だった成功事例が、今年4月にオープンした『CoCoLo新潟店』です。県内各地から若者が集まって滞在する新しい駅ビルという立地で、50人、100人の行列ができる日が1〜2週間ほど続きました」
SNSでも「新幹線で東京のゴンチャへ行って飲んだほうが早い」と言われるほどの盛況ぶりだったという。新進出エリアで潜在的なファンをしっかりと掘り起こせているかについては、SNS上の反応も重要な指標として位置づけ、社長を筆頭に各部署でウォッチしている。
目標は1000店舗、どうやって達成する?
目標の1000店舗という規模感は、「コメダ珈琲店」「ドトールコーヒー」の店舗数に匹敵する。小さい頃からお茶に親しんできた日本人は多いとはいえ、なかなか高い目標設定に思えるが、ゴンチャならではのアドバンテージもあると山下氏は話す。
「ゴンチャはカフェタイプとティースタンドタイプの店舗があり、小さい物件ならティースタンド、少し大きい16〜35坪ほどの物件ならカフェタイプというように、条件に応じた店舗展開ができます。ドリンク中心なので40席を超えるような大箱は難しいのですが、チャレンジがしやすいんです」
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