週休3日企業は、本当に休めている? 導入でむしろ「悪化したこと」とは
一部の自治体や企業で導入され始め、注目を集めている「週休3日制」。実際に、社員は3日休むことができているのか。その実態について、キュービック(東京都新宿区)が調査を実施した。
一部の自治体や企業で導入され始め、注目を集めている「週休3日制」。実際に、社員は3日休むことができているのか。その実態について、キュービック(東京都新宿区)が調査を実施した。
導入企業では、本当に「週3日」休めているのか
週3日制を導入している企業に勤めている人のうち、「毎週休んでいる」「大体休めている」「たまに休めている」とした人は、合わせて85.7%に上った。内訳は「大体休めている」が40.4%、「毎週休んでいる」が31.4%、「たまに休めている」が13.9%。大多数の社員が、毎週ではなくても週休3日制を活用できている様子が明らかになった。
一方で「ほとんど休めていない」とした人は5.8%、「全然休めていない」とした人は8.5%となり、休めていない人も一定数いることが分かった。
週休3日制になってよかったこととは。最も多かった回答は「プライベートに使える時間が増えた」だった。以降は「心身ともにストレスが減った」「平日休みが取れる」と続いた。
一方で、週に3日休むことのデメリットについて、最も多い回答は「出勤日に仕事が詰まってしまい余裕がなくなった」だった。2番目は「給料が減った」、3番目は「残業が増えた」と続いた。
休みが増えても仕事量が変わらない場合、効率的に仕事をこなす必要がある実態が明らかに。また、2番目に多かった「給料が減った」という回答は「休みが増えた分給料が減る」仕組みを導入している企業への不満だと考えられる。
調査は6月24〜27日にインターネットで実施。週休3日制を導入している企業の社員223人から回答を得た。
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