連載
スノーピークは株主に配慮していたのか MBO発表と上場廃止のタイミングに「疑問」あり(1/7 ページ)
スノーピークが2024年2月にMBOを発表し、7月に上場廃止となりました。MBOを探り始めたタイミングや、その時期のスノーピークの対応はどのようなものだったのか。
スノーピーク(新潟県三条市)が2024年2月にMBO(経営陣による企業買収)を発表し、7月9日に東京証券取引所プライム市場において上場廃止となりました。2015年に上場し、コロナ禍のキャンプブームなどを受けて一気に業績を伸ばしたものの、2022年以降はかげりが見え始め、最終的に株式を非公開化する結果になっています。
キャンプをしない人にすら認知されているのではないかと思えるほど、近年急速に知名度を上げ、ファンも多いスノーピーク。だからこそ、今回のMBOについて、私自身「もっと少数株主と対話すべきだったのでは」と、何となく「もやっと」する気持ちを抑えられませんでした。
今回は、2021年から2023年の決算説明資料などをもとにスノーピークの業績の向上・低迷について改めて振り返ります。そして2024年2月に発表された意見表明報告書から、MBOを探り始めたタイミングや、その時期のスノーピークの対応がどのようなものだったのかを見つつ、あらためてMBOの是非について考察したいと思います。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物
「いまの時代、7割は課長になれない」と言われているが、ビジネスパーソンはどのように対応すればいいのか。リクルートでフェローを務められ、その後、中学校の校長を務められた藤原和博さんに聞いた。
ニトリはなぜ「就職ランキング」で1位なのか 見落としてはいけない“会社の数字”
「就職企業人気ランキング」を見ると、「ニトリ」が1位になっているデータも。人気の総合商社や金融機関を押しのけて、なぜニトリが上位にランクインしているのか。会社のデータを見ると……。
「トヨタが日本を見捨てたら、日本人はもっと貧しくなる」説は本当か
トヨタ自動車の豊田章男会長が囲み取材で発した心情が話題になっている。中には「トヨタが日本を見捨てたら日本人はもっと貧しくなる」といった論調もあるが、果たして本当なのだろうか。
三井住友カードのクレカ投信積立で“大改悪” 5大ポイント経済圏の最新動向
企業が発行するポイントが消費活動に欠かせないものになってきた。多くのユーザーが「ポイ活」にチカラを入れているようだが、企業側はどのような囲い込みを図っているのか。最新動向をまとめてみた。

