「アニメ×商品企画」における未知の領域を開拓できるか
ヤンマーはどこに勝ち筋を見いだすのだろうか? つまり、オリジナルアニメ『未ル わたしのみらい』に登場するロボットたちがどのような活躍をし、どの市場を開拓するのだろうか?
これまでの「アニメ×商品企画」の事例は主に、玩具メーカーが作り上げてきたものだ。一方で、ヤンマーは産業機械メーカーである。
単純にこれまでの事例にあてはめるのならば、アニメ作品内で活躍したロボットないし産業機械を同社の商品として展開し、それらが現実世界の農場で活躍することになる。
一昔前であれば一笑に付したところであろうが、今や動く実物大ガンダムを実現させてしまう時代だ。非現実的なことではないだろう。ヤンマーが企画したアニメが人気を博し、それに興味を持った個人あるいは法人が作中で活躍する産業機械を購入する。もしこんなことが実現すれば、「アニメ×商品企画」は新たなステージに進んだことになる。B2CだけでなくB2Bでもこの手法が効果的となれば、ヤンマーに続く企業も現れ、結果アニメというコンテンツも活性化する。
ヤンマーの挑戦がどのような結果を生むのか、また同社に続く企業も現れるのか。アニメ産業の未来にもつながるこの試みを注視したい。
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