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子どもが“経営者”になる? 3万円の「野菜栽培キット」仕組みが面白い火曜日に「へえ」な話(3/5 ページ)

子ども向けの「野菜栽培キット」が売れている。価格は3万円を超えるのに、なぜ話題になっているのか。「特別な野菜が収穫できる」といった話ではなく、仕組みに興味をもつ人が多いようで……。

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商品化のきっかけ

 なぜUNICORN PoPo社は企画を考え、ビジネスコンテストに参加したのか。理由を取材したところ、社長の永野天実さんがまだ大学生だったころの話にさかのぼる(まだ会社は創業していない)。スイーツづくりに興味がある永野さんは、「ぽぽてんスイーツ」のアカウントで動画などを発信。YouTube、Instagram、TikTokの総フォロワーは65万人を超えるほどの人気インフルエンサーである。

 「もっとスイーツのことを知りたい」「外国で学びたい」という思いがあって、海外への留学を考えていた。しかし、資金が足りない。ビジネスコンテストで表彰されれば、その賞金で海外に行けるのではないかと考え、参加することに。


循環サイクル

 ユニコーンラボの仕組みを考えたきっかけは、自身の幼少期の体験がある。子どものころにお小遣いをもらっていなかった永野さんは、代わりにケーキなどをつくって、それを家族に「売って」いたという。「おばあちゃんは入れ歯をしていたので、柔らかいお菓子をつくって販売していました。お母さんはチョコが好きなので、チョコのお菓子を売っていました」(永野さん)

 家族の好みを考えながらマーケティングを学び、売り上げを管理する。そして、次のスイーツをつくるために、材料を仕入れる。こうした自身の体験を具現化するには、どうすればいいのか。栽培キットとアプリを使えば、子どもを中心にした「家庭内経済圏」が生まれるのではないかと考え、この仕組みを生み出したそうだ。

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