防水ウェアを「もう1着」買ってもらうには? ワークマン土屋専務が語った「格付け」戦略(1/2 ページ)
ワークマンは商品タグに機能性の格付けを表示する方針を打ち出している。その背景について、同社の土屋哲雄専務が、新製品発表会で語った。
ワークマンは8月26日、「2024年秋冬新製品発表会」を東京都内で開催した。メインテーマは「機能の格付け、始まる。」だが、どういった戦略を打ち出していくのだろうか。同社の土屋哲雄専務がその狙いを発表会で語った。
ワークマンは「機能性衣料品に特化した全国小売りチェーン」として消費者に訴求している。機能性を分かりやすく伝える手段として、商品タグに「抗菌」「消臭」「遮熱・UVカット」「撥水」「防水」といったピクトグラムを採用。ピクトグラムの数は年々増え続け、現在は約260種類にも達しているという。さまざまな機能性を付与した結果、14個のピクトグラムがタグに付いている商品もある。
その一方、課題となっていたのが「いろんなウェアがあるけど、自分はどれを買えばいいのか分からない」という利用客の声だった。これまでは「耐雨度(濡れにくさ)」を伝える際、耐水のピクトグラムに「対水圧10000mmH20」といった表現をしていたが、直感的に消費者に伝わりにくいという問題があったのだ。
こうした問題に対応するため、ワークマンは今後、自社PB製品のタグに「機能格付け」を表示していく。発表会では、防水ウェアの具体例として「Grade2 急な雨を短時間凌ぐ程度」「Grade3 小雨を凌ぐ程度」「Grade4 本降りにも耐えられる」「Grade5 豪雨にも耐えられる」という展示がされていた。また、それぞれのGradeの基準として「耐水レベル」「透湿レベル」「撥水レベル」を5段階の星マークで表示する(機能格付けの詳細は製品タグの裏面に表示)。
これまで本記事で説明してきた機能格付け表示は「耐雨」のケースだが、今年の秋冬モデルでは「防寒度」「ストレッチ度」「美脚度」の格付けも開始する。来春には「冷感度」「UV防止度」「収納度」も加わる予定だ。
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