4カ国語理解するロボット、チェックインや案内を担当 大阪のホテルで実証実験

USEN-ALMEX（東京都品川区）とホテルチェーンを展開するスーパーホテル（大阪市）は9月3日、ホテルフロントサービスロボット「ClerkBot」の実証実験を開始した。フロント業務をロボットに対応させることで、業務負担の軽減や人手不足の解消を目指す。

[ITmedia]

　U-NEXT HOLDINGSのグループ会社であるUSEN-ALMEX（東京都品川区）とホテルチェーンを展開するスーパーホテル（大阪市）は9月3日、ホテルフロントサービスロボット「ClerkBot」の実証実験を開始した。

　人手不足が深刻化するホテル業界では、フロントスタッフの業務負担の増加が課題となっている。加えて、外国人観光客の増加に伴う多言語対応も急がれる。フロント業務をロボットに対応させることで、業務負担の軽減や人手不足の解消を目指す。

ホテルフロントサービスロボット「ClerkBot」（プレスリリースより引用、以下同）

　実証実験は9月2〜15日、スーパーホテルが運営する「湯元『花乃井』スーパーホテル大阪天然温泉」で実施。フロントスタッフとして、ClerkBot1台が稼働する。

湯元「花乃井」スーパーホテル大阪天然温泉

　ClerkBotは全長1200ミリ、重さ60kgで、10.25インチのタッチパネルとQRリーダー、サーマルプリンタといったデバイスを装備している。チェックインモードと案内モードを搭載しており、タイムスケジュールや画面操作、カウンターからのリモート操作によってモードを切り替える。

　今回の実証実験に際し、両社は日本人向けの「モバイルチェックインシステム」を開発し、ClerkBotに搭載した。ClerkBotのモニター画面から、スーパーホテル公式アプリや宿泊予約サイトで発行されるQRコードを読み取れるため、短時間でのチェックインが可能となる。

朝の見送り時（モニター画面イメージ）

　外国人対応では、館内を移動しながら日本語、英語、韓国語、中国語（簡体字）の4カ国語で案内が可能。モニター画面をタッチまたは音声入力することで、館内案内書類をもとに人工知能が回答文章を自動生成し、読み上げと同時に字幕を表示する。カメラで人物を認識すると自動で音声入力モードに切り替わり、読み上げと同時にモニター画面に字幕を表示する。

館内案内時（モニター画面イメージ）

　両社は「実証実験の結果をもとに、本格導入を見据えた機能追加や全店に導入できるような汎用性の高いロボットを構築していく」とコメントした。