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「ここは日本なのか」 サンリオピューロランド運営の社長、インバウンド殺到の”いま”を語る(1/2 ページ)
サンリオエンターテイメントの小巻亜矢社長は、5月16日に東京都内で行われた講演で、サンリオピューロランドの盛況ぶりを語った。
「日によっては日本じゃないんじゃないかと思うくらい」ーーサンリオピューロランドを運営するサンリオエンターテイメントの小巻亜矢社長は、5月16日に東京都内で行われた講演で、その盛況ぶりを語った。
好調な業績を押し上げているのがインバウンド観光客だ。コロナ禍以前から続くクールジャパン施策や、歴史的な円安の後押しもあり、2023年度のサンリオピューロランドへの訪日客は前年比400%に増加。2024年3月の期末決算では最高益を更新した。
サンリオエンターテイメントの小巻社長(Wovn Technologies主催イベント「インバウンド最前線 2030年 15兆円市場へ〜訪日インフラに求められる多言語対応とは〜」にて、編集部スクリーンショット、以下同)
背景にあるのは、北米とアジアに注力する、サンリオグループのマーケティング戦略だ。小巻氏によれば、米国や中国・韓国・香港・台湾など、世界各地での商品・サービスの展開がテーマパークの来場にも好影響をもたらしているという。コロナ禍以前は中国からの観光客が最も多かったが、現在の国・地域別来場者数は1位が米国、2位以降が韓国、中国、台湾と続いている。
成功の裏に「脱・キティちゃん一強」戦略
さらに、多様なキャラクターを押し出すマーケティングも功を奏した。海外でも展開するサンリオキャラクター大賞を見ると、従来まではハローキティが上位を占めていたが、2023年度の結果にはシナモロール、ポチャッコ、ぐでたまといったキャラクターが名を連ねた。「キティちゃん一強」が国内外で大きく変化し、サンリオブランド全体の人気を支えている格好だ。
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