コラム
ウイスキー蒸溜所「1万円ツアー」が盛況 サントリーが強気の値付けでも、満席が続く理由:火曜日に「へえ」な話(1/5 ページ)
サントリーのウイスキー蒸溜所が盛況である。大阪の山崎と山梨の白州にそれぞれ蒸溜所があるが、いずれも来客数が増えている。その理由を取材したところ、気になるツアーが盛り上がっているという。それは……。
サントリーのウイスキー蒸溜所見学ツアーが盛況である。来客数については、大阪・山崎蒸溜所(以下、山崎)の過去10年を振り返ると、キャパ上限ギリギリの状況でお客が詰めかけていて(コロナ禍を除く)、2024年は12万5000人ほどを見込んでいる。山梨・白州蒸溜所(以下、白州)は同13万〜15万人で推移していて、今年は16万7000人ほどで着地する予定。2025年はさらに増えて、17万人を見込んでいるという。
個人的に気になったのは、価格1万円の「プレステージツアー」に多くの人が参加していることである。山崎が2023年に始めたところ、数カ月先まで予約が埋まっている状態が続く。事前予約制になっているが、「オレもオレも」と人が殺到し、チケットを手にするには運よく当選しなければいけない(倍率は非公表)。
白州もこの9月に、1万円のプレステージツアーを始めたわけだが、申し込みの状況はどうなっているのか。こちらも同じように「ワタシもワタシも」といった具合に、申込者が殺到。数カ月先まで予約が埋まっているのだ。
工場見学の料金が1万円――。と聞くと、「ちょっ、それはさすがに高過ぎだろっ!」などと感じる人が多いと思うが、なぜサントリーの蒸溜所ツアーは申込者が絶えないのか。その背景に迫る前に、2つの蒸溜所がどんなところなのか、簡単に紹介しよう。
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