非売品なのになぜ? サントリーが「社内専用ジャンパー」にこだわる理由:アパレルブランドとのコラボも(1/4 ページ)
プレモルに金麦といった、主力商品で制作する非売品のジャンパーに、サントリーが情熱を見せています。最近ではファッションブランドとコラボするほどの力の入れようです。
10月1日、酒税法の改正によってビール系飲料などの税率が変わりました。今回の改正によって、ビールは価格が引き下げ。一方、価格面でこれまで優位に立っていたいわゆる「第3のビール(新ジャンル)」が値上げになるなど、今後は勢力図に変化も見られそうです。
ビール系飲料の販売にあたって、価格とともに重要なのがブランドだとされています。各社はさまざまなラインアップを広げつつ、ブランド戦略に注力しています。中でも面白い取り組みをしているのが、サントリーです。
同社は、営業担当が商談する際や店頭で推奨販売するときに着用する「ジャンパー」に、こだわりを持っています。あくまで社内での着用のみで、一般消費者に販売していないにもかかわらず、最近ではファッションブランドともコラボ。かつてはシンプルなデザインが主流でしたが、年々“凝った”デザインへとブラッシュアップしています。
サントリーホールディングス(HD)の広報担当者に、ジャンパーの取り組みやこだわりについて聞きました。
かつてはジャンパーではなく「法被」だった
店舗で推奨販売する際に、スタッフが着用しているジャンパー。サントリーHDによると、こうした取り組みを始めた明確な時期は不明とのこと。社内で確認できるものとしては、1967年に発売した「サントリービール〈純生〉」のPRにあたり、2代目社長の佐治敬三氏が法被(はっぴ)を着て推奨販売を行っていたことが分かっています。
きっかけについては「社内に記録が残っておらず、明確なものは分かりかねる」とした上で「お客さまの目に触れる店頭で営業活動する際、少しでも当社やブランドの認知を高める目的で始まったのではないか」といいます。
今では法被からジャンパーへと変わった、同社の取り組み。対象となる商品はどのように決まるのでしょうか。
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