管理職の悩み 「部下の評価」「部下とのコミュニケーション」を上回った1位は?
9割を超える管理職が何かしらの悩みを抱えている――。そんな結果がコンサルティング会社ALL DIFFERENT(東京都千代田区)の調査で分かった。新任管理職、ベテラン管理職とステージを分けて見えてきた、管理職の悩みとは?
9割を超える管理職が何かしらの悩みを抱えている――。そんな結果がコンサルティング会社ALL DIFFERENT(東京都千代田区)の調査で分かった。新任管理職、ベテラン管理職とステージを分けて見えてきた、管理職の悩みとは?
部下の評価を超えた1位は?
最も多い悩みは「部下の育成」で55.2%を占めた。その後「部下とのコミュニケーション」(30.4%)、「部下の評価・フィードバック」(27.4%)と続き、部下に関する項目が上位となった。
管理職のうち、1〜3年目の課長クラスを「新任管理職」、4年目以上の課長クラスを「ベテラン管理職」、部長クラスを「幹部候補」と3つのステージに分類して分析した。
管理職の悩みをステージ別に見ると、いずれのステージにおいても半数以上が「部下の育成」と回答しており、ステージに関係なく「部下の育成」が最大の悩みとなった。
新任管理職では「部下の育成」(57.3%)の次に「自身の判断力」(33.6%)、「部下の評価・フィードバック」(32.7%)が挙がった。他のステージと比較すると「自身の判断力」が2倍以上高い傾向となった。
ベテラン管理職では「部下の育成」(56.0%)に続いて「部下とのコミュニケーション」(36.2%)、「部下の評価・フィードバック」(23.3%)が挙がった。他のステージと比較すると「部下とのコミュニケーション」が7.4ポイント以上高かった。
幹部候補では「部下の育成」(50.0%)の次に「部門・チームの成果達成」(37.9%)、「部門・チームの方針や戦略の浸透・伝達」(31.8%)が上位となった。他ステージと比較をすると「部門・チームの成果達成」が15.2ポイント以上、「会社の業績/将来」が10.4ポイント以上高かった。
管理職が知識・スキルに課題を感じる場面は?
管理職が自身の知識・スキルに課題を感じる場面については、各ステージとも共通して「上司や会社から求められる立場・役割を果たすとき」が最も多い結果となった。
また、新任管理職は「判断が求められるとき」、ベテラン管理職は「方針・戦略を浸透させるとき」、幹部候補は「新たな領域業務へ挑戦するとき」に、知識・スキルの課題を実感する傾向があった。
管理職として、自身の役割はどう捉えているのか。新任管理職では60%が「部下の業務状況を把握すること」と回答した。また、ベテラン管理職で最も多かったのは「会社や部門方針を、部下に正しく伝達すること」で56.0%に上った。
一方で幹部候補では「会社や部門方針を、部下に正しく伝達すること」が最も多く65.6%。他のステージと比較すると「会社の事業計画に対し、部門の戦略を構築すること」が26.1ポイント以上、「予算の立案・執行・管理をすること」が18.2ポイント以上、「構築した部門の戦略を、計画に落とし込むこと」が17.2ポイント以上高い結果になった。幹部候補になると役割への認識が大きく変わることが明らかになった。
調査は5月20日〜7月17日にインターネットで実施。同社が提供する管理職向け研修の受講者415人から回答を得た。
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