団地の「若返り」に貢献 無印のリノベが、若年層にウケている納得の理由(2/5 ページ)
2012年から、無印良品とUR都市機構が行っている団地のリノベーションプロジェクトが好調だ。団地の中には住民の8割弱を40代以下が占めるものもあるといい、なぜ今若者に団地がウケているのか取材した。
今回、千葉市花見川区にある花見川団地を取材した。1968年に入居を開始した同団地は賃貸5742戸、分譲1530戸からなる巨大団地である。最寄りの京成線・八千代台駅からはバスで約10分、徒歩30分程度の距離に位置する。なお、八千代台駅から上野駅までのアクセスは45分前後、東京駅までは50分前後である。
プロジェクトでは、花見川団地の36戸を賃貸物件として供給。モデルルームを内見した印象は「無印らしい」の一言に尽きる。白壁に床は茶色のフローリングと麻畳で構成し、色合いは店舗で見かける無印良品の家具に近い。
「リノベーションでは無印良品で販売する家具の色や素材に合わせて違和感のないように設計しており、無印らしさを意識しています。また『壊す』のではなく、使えるものは残すことを基本にしているのも特徴です。天井や壁などの構造はほとんど変えず、キッチンやトイレなどの水回りを新しくしています」(MUJI HOUSE担当者)
モデルルームの壁は、従来のものから白に塗装し直した。柱・鴨居も以前のものをそのまま活用している。ふすまはダンボール製のものや樹脂製の半透明のものに置き換えた。明かりが見える半透明のふすまは圧迫感を抑える効果があるという。
床は合板フローリングや麻畳に更新。室内の随所に置いた無印良品の家具は確かに部屋にマッチしている。賃貸物件に家具は付かないが、インテリアアドバイザーによる相談は受け付けているという。
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