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「店長、本音でいいんですか……?」 ユニーが値引き商品を「パート」に決めてもらう納得の理由(3/3 ページ)

東海地方を中心にスーパー「アピタ」や「ピアゴ」を展開するユニー(愛知県稲沢市)が、ユニークな値下げ施策を行っている。一般的に、販売する側が値下げする商品や価格を決めるが、ユニーは従業員が「値下げしてほしい商品」を投票。その結果から、値下げする商品や価格を決めているのだ。

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投票の結果、どんな変化があった?

 実際に値下げした商品は、牛乳やインスタントコーヒー、卵、食パンなど毎日の生活に欠かせない購買頻度の高い商品が多数を占めた。従来の値下げと価格総選挙の値下げを比較すると、「価格総選挙ではよりPI値(レジ通過客1000人当たりの購買指数=お客の支持率)が高い商品が選ばれている傾向がある」(担当者)という。

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PI値の高い商品が選ばれている傾向

 価格総選挙により値下げされた商品の購入客数は、前年比で1回目が約111%、2回目が約113%と増加。利用客の中には価格総選挙の取り組みをテレビなどで知り、遠方から来店した人もいたそうだ。直接的な意見の収集はしていないが、担当者は「購入客数などの数値からも期待を寄せていただいているのではないか」と話す。

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 加えて、価格総選挙により値下げされた商品の人気ランキングでは、地域ごとの特色が見られた。例えば、中京エリアはみそ、静岡・山梨エリアは果汁グミ、北陸エリアは地元メーカーの調味料が上位にランクイン。関東エリアでは、値上げが続く食用油や小麦粉が人気を集めた。

 担当者によると、地域によって競合他社が違うため、票が集まる商品も地域や店舗によって違うとのこと。お互いの店舗の値下げ幅も、店長同士がお互いの店舗の値下げ結果を見せ合い、参考にすることもあったそうだ。

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店長同士が値下げ結果を見せ合い、参考することも

 ユニーでは、「トク得セール」や毎週の「火曜特売」など、通常の安売りも実施している。これらと並行して、今後も3カ月に1度のペースで価格総選挙を実施予定だ。

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