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北九州地盤「資さんうどん」は関東でどこまで戦えるか すかいらーくが買収した背景(2/3 ページ)
北九州地盤のうどんチェーン「資さんうどん」をすかいらーくHDが買収して話題を呼んだ。なぜ今、買収に至ったのか。その狙いを探っていく。
100種類にも及ぶ豊富なメニュー
資さんうどんの味については、出汁が少し甘めで、麺は柔らかいという意見が多い。また、先述した通り約100種類にもおよぶ豊富なメニューが特徴である。
うどんチェーンとして知られているが「かけそば」や「肉玉そば」のようにそばメニューも数多い。ご飯ものも、競合の丸亀製麺がおにぎり類、はなまるうどんがおにぎり類やミニ丼に限られるのに対し、資さんうどんでは天丼・カツとじ丼など豊富である。
うどんに合わせたトッピングも、天ぷら以外にとんかつやチキンカツ、唐揚げなど揚げ物類を一通りそろえる。1986年から提供している「ぼた餅」も、年間540万個を売り上げるなど、看板商品の一つとなっており、一部店舗ではソフトクリームも提供しているなどスイーツにも事欠かない。ちなみにメニューが重めかつ豊富なのも、肉体労働者のニーズに合わせたためだという。
なお「かけうどん」は380円、「肉玉うどん」は720円と、価格帯は丸亀製麺やはなまるうどんとそん色なく、トッピングなどを合わせても1000円以下で満足感は高いとされる。メニュー数が豊富であることから、想定される競合はうどんチェーンだけでなくそば、牛丼、かつ丼など幅広いといえる。バリエーションが豊富という点では、松屋が近年積極的に出店している牛丼+かつ丼+カレーの複合店に近いかもしれない。
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