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「無人餃子」閉店ラッシュの中、なぜスーパーの冷凍餃子は“復権”できたのか:スピン経済の歩き方(5/7 ページ)
コロナ禍で店舗数を伸ばしていた「餃子無人販売店」が苦戦している。一方で好調なのは……。
マルハニチロが14年ぶりにカムバック
分かりやすいのは、14年ぶりに冷凍餃子市場にカムバックしてきたマルハニチロ(東京都江東区)だ。
2024年7月に発売した「赤坂璃宮の餃子」は、その名の通り高級中華・赤坂離宮監修のもとで素材にこだわった高級餃子が「水なし・油なし」で手軽に調理できるというのが売りだ。
また、大阪の中華料理店から餃子の製造・販売メーカーとなった「餃子計画」が2024年9月から発売している「創業の味 生餃子 12個」も分かりやすい。
一般的なスーパーの冷凍餃子というのは、餡を皮で包んだ後に蒸してから冷凍する。しかし、この商品の場合は餡を皮で包んだ「生」のまま急速冷凍している。このような製法をすることで、具材の旨みや香りが抜けないという。
確かに、料理をする人は分かるだろうが、炒め物でも蒸し物でも、一度加熱したものを温め直すと味や香りが若干落ちる。そこで、熱を入れるのは最小限のほうがいいという発想である。
このような形で、各社がスーパーの冷凍餃子の質や顧客満足度を競い合うように上げていけば当然、市場は盛り上がる。そうなると、「これまで無人販売店で売っている餃子がおいしいと思って買ってたけど、スーパーで売っている冷凍餃子コーナーも充実していいじゃん」という感じで、客がスーパーの冷凍餃子売り場に戻ってくるというワケだ。
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