ジャパネットが手がけた「長崎スタジアムシティ」 開業1カ月で55万人来場のワケ(3/4 ページ)
サッカースタジアムを核とする「長崎スタジアムシティ」の集客が好調だ。試合がない日にもかかわらず、多くのにぎわいを見せているのはなぜか?
複合施設ならではの工夫で集客力アップ
スポーツ興行の面でも新施設の効果は顕著だ。V・ファーレン長崎の平均観客数は、旧本拠地の8098人から大幅に増加。シーズン途中に開業したため3試合のみだったが、いずれも2万人近い観客を集めた。長崎ヴェルカも、前シーズンの平均3818人から5457人へと観客数を伸ばしている。
両クラブとも移転前と比較し、チケット収入は増加した。さらに、スタジアムとアリーナは徒歩1分ほどと距離も近いため、「サッカーとバスケットボール、両方の試合を観戦する人が増えている」と折目氏は語る。
年間を通じて収益を安定させるには、平日や試合のない週末の集客が重要となる。そこで鍵を握るのが、商業施設やオフィス、ホテルの活用だ。商業施設ではイベント開催などを実施するほか、今後はオフィス入居者への特典も検討しているという。
そのほか、日常的な利用を促進するため利便性の向上に注力する。施設全体でWi-Fiを完備しているほか、独自アプリを通じた情報発信や決済システム「スタPay」の導入など、デジタル面でのサービス強化を進めている。
アプリ上で決済すると、通常は入手できない商品と交換できるポイント還元や、駐車場の自動割引などに活用できるという。登録者数は開業時の40万人からさらに増加し、50万人を突破した。
また、専門ガイドによるスタジアムツアーの予約が相次いでいるほか、修学旅行の受け入れも実施している。学生たちをピッチまで案内し、大型ビジョンに学校名を映し出すなど、思い出に残る体験を提供している。
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