2020年の大賞に学べ
この点、2020年の「3密」の選出は卓越していたのではないだろうか。
政治的テーマでもあることから勇気のいる選出だったかもしれないが、コロナ禍の空気感を表す的を射た選出であったし、後世の人から見ても2020年に何があったのかが一目で分かる、歴史的な意義もあった。
時代を象徴する言葉を選定するはずの流行語大賞は、最近の選考ではむしろ賞そのものが時代遅れと見なされる危機に直面している。
このまま選考基準を見直さずに続ければ、さらに賞の価値を損ない、ユーキャンのブランド力にも悪影響を及ぼしかねない。
選考プロセスを透明化し、SNSや国民から広く意見を募る形に改めることも一案だろう。また、黎明期の流行語大賞のように、部門を分けるなどして、一つの言葉だけに絞ることをやめるというのも手だ。
ユーキャンが流行語大賞のスポンサーを続けるならば、話題作りと同時に納得感を重視し、可能であれば社会的にも価値あるメッセージを届ける賞として生まれ変わることを期待したい。
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