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「脱牛丼」進める吉野家HD 新たに立ち上げた「から揚げ」「カレー専門店」の勝機とは?(3/3 ページ)
牛丼界の先駆者である吉野家が「脱牛丼」を進めている。12月には、カレーとから揚げのそれぞれで新業態となる専門店を出店した。果たしてどのような勝算があるのか。
今後も「牛丼」以外に注力か
カレー業態では約1200店舗のココイチがダントツだ。松屋フーズの「マイカリー食堂」も勢力を伸ばしており、専門店及び松屋との併設店形式を含めると約150店舗を展開している。ココイチが少しずつ店舗数を削減している近年でも、マイカリー食堂は併設店を強みに店舗数を増やしてきた。もともと松屋でもカレーを提供しているため「牛丼チェーンが運営するカレー店」として消費者に受け入れられやすい素地があったのは強みだろう。吉野家も松屋と同じ道を歩もうとしているのかもしれない。
吉野家HDの主なブランドは、国内店舗数が約1200店の吉野家と、約400店のはなまるうどんである。いずれも頭打ちとなっており、以前のような成長は期待できない状況だ。吉野家は海外も横ばいに推移している。そんな中、同社は第3の柱としてラーメン事業やその他事業の拡大を目指す方針を公表している。ラーメン事業では以前にM&Aで取得した「せたが屋」などを運営している。
新たにオープンしたから揚げ専門店とカレー専門店も第3の柱を見出す試行錯誤といえる。両業態が成功するかどうかは未知数だが、新たな収入源を確保すべく、吉野家は今後も新業態を開発していくことだろう。
著者プロフィール
山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
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