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ジョブ型移行で求められる「会社依存」からの脱却 自立するための3つのヒント(2/2 ページ)

ジョブ型雇用への移行が進み、会社と個人が対等な契約関係になると、個人は自立したマインドの確立が求められる。しかし、決して容易ではない。自立したマインドを育てるための3つの方法とは――。

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「自立したマインド」を育てるためには?

 このように、ベテラン世代も若手世代も、自立したマインドを育てることに苦労するという光景が珍しくありません。自立を促進することは一朝一夕にできることではありませんが、それでもこの難しい課題に少しずつでも取り組んでいく必要はありそうです。

 では、自立したマインドを育てるためにはどうしたらよいのでしょうか。多くのアプローチが研究されていますが、今回は私たちが日常的に意識して取り組める3つの方法を紹介します。

1.「自分は何をしたいのか?」と自問する

 筆者が働くスコラ・コンサルトでは、日常的に互いに「あなたは何がしたいの?」と問いかける企業文化があります。新入社員は「私が何をするかは会社が決めるものではないのか?」と戸惑いますが、何度も聞かれるうちに自分自身に問いかけるようになります。

 その結果、しばらくすると「私はこれがしたい」と明確に語るようになります。このように、自分に問いかけることを習慣とするとよいでしょう。

2. 未知のことに触れて、自分の適性を発見する

 自分が本当にやりたいことを見つけるためには、さまざまなことに触れてみることが効果的です。筆者の大学時代の友人は、優秀なアマチュア音楽家なのですが、最近になって、ふとしたきっかけから工芸アートに目覚め、作家活動に取り組んでいます。彼はその出会いを「啓示」と表現していました。筆者は彼の興味や適性は音楽にあると思い込んでいたのですが、未知のものとの関わりを通して、新たな情熱や才能を発見したのでしょう。

 インターネットで情報があふれる現代ですが、SNSなどでは逆に自分の好みに合う情報だけがスクリーニングされるということも指摘されています。意識的に未知の世界に足を踏み入れてみることが大切なのでしょう。


写真はイメージ(ゲッティイメージズ)

3. 仮決めして行動してみる

 自分で選択する際、「本当にこれでいいのだろうか?」という恐れや「失敗したらどうしよう?」という不安が生じます。そんなときは、「仮決め」して行動してみることをおすすめします。

 100%の確信がなくても、50%の気持ちがあれば、いったん「これがやりたいことだ」と仮決めして進めてみるのです。「仮」なので身構える必要もなく、不安も和らぐかもしれません。実際に行動することで、考えているだけでは見えなかった新たな景色が見えてきて、それが新しいインプットとなり、自分自身の思考の幅を広げることにつながります。

 ジョブ型への移行が進む中、自立したマインドを育てることは私たち一人一人にとって重要な課題です。先に紹介した方法を日常生活の中で試し、自分自身と向き合う時間を持つことから始めてみてはいかがでしょうか。

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