「カニよりカニ」と話題! 大ヒット「ほぼカニ」の誕生秘話と神社の謎:「次の駅まで」に読めるハナシ(3/3 ページ)
本物のズワイガニの味や食感に似せたかまぼこ「ほぼカニ」が売れています。ちょっと変わったネーミングですが、なぜ人気を集めているのでしょうか。担当者を取材しました。
「ほぼカニ神社」を建立
そして、発売から10年。本社の敷地内に「ほぼカニ神社」を建立(2024年4月)しました。「ほぼカニ様を祀(まつ)るほぼ聖地」だそうです。
本社内の体験施設「てっちゃん工房」で、お守りを販売していましたが、お客から「おみくじなどもほしい」という声が多く、10月に御朱印とおみくじを用意しました。
神社内にカプセルトイの自販機を設置し、お守りとおみくじをセットにして販売(800円)。設置前と比べて、2〜3倍のペースで売れているそうです。
気になるのは、初めて迎える年末年始です。お守りとおみくじは、普段の5〜6倍ほど売れたそうです。
カネテツデリカフーズの本社は神戸の六甲アイランドというところにあって、周囲には工場がたくさん並んでいます。商業施設がたくさんあるわけでもなく、有名な観光スポットもありません。人通りはそれほど多くないところなので、わざわざ神社を訪れる人がいるようです。
「カニのオブジェがあるので、それを映えスポットにして写真を撮る人もいます。また、『ほぼカニ神社』に集まって、そこからマラソンやツーリングを楽しまれる人もいますね」(徳永さん)
「ほぼカニ」が順調に売れて、「ほぼカニ神社」も話題になっています。ですが、悩みもあるようです。
「販売数は伸びていますが、認知度がまだまだでして。お客さまからこのように聞かれることが多いんですよね。『ほぼホタテを販売してくれませんか?』と。以前から『ほぼホタテ』を販売しているので、この言葉を聞くと、ちょっと凹みますね。なんとかしなければいけません」(徳永さん)
冒頭で紹介したように、ほぼシリーズは累計9300万パック売れていますが、そのうち「ほぼカニ」が7800万パックを占めています。つまり、ほぼシリーズのうち、ほぼほぼ「ほぼカニ」になるので、その偏りはなんとかしたいところ。
さて、次はどんな「ほぼ」が登場するのでしょうか。アイデア次第で、新たな「ほぼ〇〇神社」が誕生するかもしれません。
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