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無印、3COINS、ダイソーが大激突 雑貨店「500円戦争」のゆくえ(3/4 ページ)

かつて雑貨店といえば100円や300円の商品が多かったが、近年は最低ラインが500円となりつつある。今回は良品計画、大創産業、パルグループホールディングスが手掛ける各チェーンを分析しつつ「500円戦争」のゆくえを探る。

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もはや当初のコンセプトがなくなっている?

 良品計画では、2022年9月から「無印良品 500」を展開し始めた。コンセプトの一つに「誰もが手に取りやすい価格にすること」とあり、当初は店舗で販売する商品のうち、500円以下の日用品・消耗品が約7割を占めていた。


500円以下の商品をそろえた「無印良品 500」(出所:無印良品公式Webサイト、以下同)

 だが、2025年1月初旬に関東のとある店舗を訪問すると、通常の無印良品との違いがあまり感じられなかった。スプーンなどの食器や洗剤類、化粧用の消耗品類は500円以下だが、それ以外は500円より高い商品がほとんどだ。通常店と同様に500円以上の収納用品、1000〜2000円台の衣類も陳列しており、500円以下の品は7割に満たない印象を受ける。

 無印良品 500は大都市圏の駅チカ商業施設に出店している。3COINSや大創産業のように郊外型モールには出店していない。面積が限られているためか、無印良品で扱う商品のうち、小さくて比較的安いものを取り集めたような商品構成である。


「無印良品 500」ではより低価格な商品や3000円以上の衣類も扱っている

「無印良品 500」は比較的コンパクトな雑貨を取りそろえる

 店舗数は1月9日時点で46店舗と、他社より少ない。新業態店とはいえ、無印良品と著しく異なる商品を扱っているわけではないし、無印良品が既に全国展開している手前、出店の余地は限られるのだろう。

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