SaaS企業は2025年、どんな人材を採りたいか マーケを上回る「高需要の職種」は?
SaaS企業の8割が、2025年「積極的に採用活動する」──そんな結果が、デジタルマーケティング事業などを手がけるエムエム総研(東京都新宿区)による調査で分かった。SaaS企業が求める人物像とは。
SaaS企業の8割が、2025年「積極的に採用活動する」──そんな結果が、デジタルマーケティング事業などを手がけるエムエム総研(東京都新宿区)による調査で分かった。SaaS企業が求める人物像とは。
SaaS企業が求める人材像
2024年の採用目標を「達成できた」企業は50.3%に上った。「目標よりも多く人材採用に成功した」の17.9%と合わせると、68.2%が採用目標を達成していた。
マーケティング&セールス、HR、バックオフィスと、SaaSプロダクトの対象属性別に見て、採用目標の達成状況に違いはあるのか。達成した企業の割合が最も高かったのはマーケティング&セールステック分野で、76.0%。HRテックは65.5%、バックオフィスは54.4%だった。
2025年には営業・マーケティング職の採用においてどのような動きを検討しているのか。最も多い回答は、「メンバー採用を積極的に予定している」で43.9%。次に多いのは「メンバー、リーダー、マネジャー層の双方の採用を積極的に予定している」(34.4%)だった。営業・マーケティング職においては、8割以上が積極的な中途採用活動を予定していると分かった。
また、2025年に予定している採用人数については、「6〜10人」が最多回答となり23.2%に上った。
では、どの職種の採用に最も力を入れるのか。最も多い回答は「インサイドセールス」で32.4%に達した。以降は「フィールドセールス」(26.1%)、「マーケティング」(25.2%)と続いた。
同社は「インサイドセールス業務は、見込み客へのアプローチを通じた新規顧客開拓を強化する観点から、フィールドセールスやマーケティング以上に採用に力を入れる企業が多い」と分析している。
調査は2024年12月18〜19日にインターネットで実施。SaaS企業に勤める採用・人事担当者1004人から回答を得た。
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