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都市部で進む、家電量販店の「デパート化」 ヤマダ・ヨドバシ・ビックの目指す方向とは(4/4 ページ)
横ばいの家電市場を背景に、各社が進めているのが「デパート化」だ。今回ではそのうち、ヤマダ・ヨドバシ・ビックの戦略を見ていく。
独自性はヤマダが一歩リードか
ここまで見たように、家電量販店は各社とも非家電を強化し、デパート化を進めてきた。その中でヤマダは家具・インテリア、ヨドバシは専門店も入居する大規模店、ビックカメラは中規模店と微妙に毛色は異なる。
前述の通りニトリやイケアのような大手家具店の主戦場がロードサイドであることを考えると、駅前1等地を押さえるヨドバシ、ビックが家具・インテリアを強化したとして、成長できるかは未知数である。その点、ヤマダはやや独自性が強いかもしれない。
ヨドバシ、ビックは駅前立地を生かし、インバウンド向け商品や高額品を陳列するなど、非家電の商品構成が似ている。ただ、商品選びの余地でいえば面積が大きい傾向にある前者に分があるだろう。とはいえ出店余地はビックカメラの方が大きく、今後も年5〜10店舗ペースで、建物面積が最大で1平方メートル規模の店舗を出店する方針だ。
ちなみに、本稿で触れたヤマダのLABI1 LIFE SELECT 池袋は、旧三越池袋店の跡地に位置する。ヨドバシ、ビックも旧百貨店跡地への出店を進めてきたことを考えると、都市部でいえば、まさに家電量販店のデパート化が進んでいる。この流れは地方まで波及するか、注視したい。
著者プロフィール
山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
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