「北海道のボールパーク」人気の理由は? 418万人を引き寄せた“試合以外の300日”(1/5 ページ)
なぜ野球の試合がない日でも、多くの人が集まるのか。北海道日本ハムファイターズの本拠地「北海道ボールパークFビレッジ」のことである。その秘密を取材したところ……。
野球の試合がない日でも、なぜ多くの人が集まるのか――。
北海道日本ハムファイターズの本拠地「エスコンフィールドHOKKAIDO」を核とする複合施設「北海道ボールパークFビレッジ」(北海道北広島市)が、開業2年目で来場者418万人を記録。その半数以上が野球の試合がない日の動員だった。年間を通じて人々が集う場所となっている同施設の取り組みを追った。
開業初年度を上回る来場実績
「毎日オープンしているボールパーク」を掲げて運営する同施設では、成果が数字に表れている。開業初年度の2023年度は売上高が251億円、営業利益36億円を記録した。
2024年度の売り上げと利益は、前年を上回る見込み。チケット収入や飲食事業、スタジアムツアー、スポンサー収入の増加が収益アップを牽引したようだ。
来場者数も2023年の346万人から418万人へ大幅に増加。プロ野球の公式戦への動員は207万人で、1試合平均は2万8830人だった。これは、札幌ドーム最終年だった2022年(1万7937人)を超え、日本一を獲得したシーズンの水準(2016年2万9281人)にまで回復している。試合がない日も平日で4500人、休日は1万人近くに上り、年間で211万人を記録した。
来場者の内訳を見ると、県外からが3割を占めており、同施設が北海道の新たな観光スポットになっていることがうかがえる。
「従来の球場は試合の有無で来場者数に大きな差が出る。この課題を解消できたことは、大きな成果」と、施設を運営するファイターズ スポーツ&エンターテイメントのコンシューマー統括部長の伊藤直也氏は語る。
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