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西友の売却に見る「総合スーパー」の終焉 かつてダイエーと争った“王者”の行方は?小売・流通アナリストの視点(3/6 ページ)

小売りの王様とされていた総合スーパー。生き残りをかけた変革が、今進んでいる…。

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昔の姿とは異なる、今の総合スーパー

 イオンは総合スーパーの形態の新店舗を今でも出店している。しかし、食品売り場を軸に非食品売り場を残しつつも、上層階の大半は専門店のテナントが集積する形となっている。これは専門店を集めた方が競争力を高められるからであり、それによる集客力に依存せざるを得ないことを示している。

 イオンは主に大都市周辺部で、従来型の大型総合スーパーを大型商業施設「そよら」に転換している。そこでは、食品と購買頻度の高い生活必需品以外は、専門店チェーンの代表的企業のテナントが埋め尽くしている。


イオンは総合スーパーを大型商業施設「そよら」に転換している(そよら公式Webサイトより引用)

 例えば、そよらの中で売り場面積が最大のそよら成田ニュータウン(千葉県成田市)の場合、2階はホームセンターのコーナンやイオングループのスポーツ用品店「スポーツオーソリティ」、3階はダイソーやABCマートなどが入っている。4階はスタバやサイゼリヤ、かっぱ寿司などの外食エリアと、TSUTAYA BOOK STOREといった構成だ。

 イオンのグループ企業もあるが基本は専門店の集積となっており、総合スーパー直営の売り場ではない。総合スーパーといっても、「食品+生活必需品のスーパー+専門店の集積」という構成であり、昔のようにあらゆるものを売っていた姿とは全く異なるのだ。

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