ワークマン・ドンキの「着るこたつ」、電気代高騰を追い風に進化 消費者のニーズにどう対応?(3/3 ページ)
近年、手軽に温まることができる「着るこたつ」が人気を集めている。電気代の高騰を受け、エアコンで家全体を温めるのではなく、体を温める方が経済的だと考える人が増えたことが背景にあるという。各社が発売する着るこたつの特徴や売れ行き、消費者の反応をまとめた。
足先の寒さに着目した「こたんぽ」
家電メーカーのサンコー(東京都千代田区)が販売する“着るこたつ”こと「こたんぽ」(希望小売価格1万2800円)も好調だ。2017年に発売して以来、累計販売台数は8万5000台を突破。何度も改良を重ねており、最新モデルでは足先の寒さに着目した。
こたんぽは、胸元から足先までをすっぽりと包み込み、内蔵されたヒーターで温める暖房器具。ソファや椅子に座るようなシーンだけでなく、立った状態でも使えるようにした1人用のこたつだ。サイズは本体部分が45(幅)×110(高さ)×30(奥行)センチ。男女兼用で、ウエストサイズは80〜140センチまで対応する。
使用する際は、寝袋のように足を入れて上まで引っ張り上げる。右側にファスナー、左右両方にドローコード(フードや袖口などを締める時に使われる留め具付きのひものこと)が付いているので、自分の体形に合わせてサイズ調整ができる。また、足底の部分は開いて足を出せるようになっており、そのまま歩くことが可能だ。
足元も含む前面部全体にヒーターを内蔵。ヒーター温度は30度、33度、36度、39度、42度、45度の6段階となっている。着たまま眠ってしまった場合に備えて、オフタイマー(30分、60分、120分、240分)機能を搭載した。
こたんぽは2017年の発売以来、6回リニューアルしている。最新モデルでは、足元の部分を改良した。「足元が冷えるのがつらい」と多くの人が感じている。そこで、その部分をしっかり温められるように、足先までヒーターを搭載した。また、こたんぽの足底の部分は着たまま移動できるよう、開いて足を出せる仕様になっている。そのため、冷気が入りやすいという課題があった。そこで生地を多層構造にし、冷気が入りにくいようにしている。
電気代の高騰を追い風に、進化を続ける着るこたつ。今後はどんな新商品が登場するのか。
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