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自分で淹れたら70円、店員が淹れたら700円 モンカフェが“変わった店”を営業しているワケ週末に「へえ」な話(3/4 ページ)

東京・渋谷のキャットストリートに、ちょっと変わったカフェが登場した。自分がドリップすれば1杯70円、店のスタッフが注げば1杯700円。価格差10倍もあるカフェの狙いは何か。担当者に聞いた。

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「うれしい悩み」も

 では、オフィス街はどうか。高い建物がたくさん並んでいるところには、ビジネスパーソンがたくさん働いている。しかし、観光地のように初めて来る人は少ないので、常連客ばかりになるのではないか。これまで飲んだことがない人に「体験」してもらいたいのに、オフィス街では、その目的が果たせないかもしれないと考え、こちらも見送った。

 そして、若い人たちがたくさん歩いている渋谷のキャットストリートである。たくさんのお店があるので、そこで働いている人たちがいる。そのお店を目当てに、遠くからやって来る人もいる。モンカフェを体験してもらうには“いい場所”かもしれないと思い、出店した。


店内のディスプレイ

店内で商品を販売している

 で、結果はどうだったのか。これまでのところ、新規客が8割、リピーターが2割だそうだ。この数字をどう見ればいいのか。判断が分かれるところだが、カフェを担当している藤原啓史さんは、次のように課題を語った。

 「コミュニケーションを十分にとるために、スタッフはお客さまに丁寧にお話させていただいています。そのことは評価されていますが、そうしたやりとりが心地よいためか、店の雰囲気が既存のカフェのようになってきました」

 お店のスタッフとお客の関係がよいということなので、悪い話ではない。一般的なカフェであれば喜ばしいことだが、体験を目的としたカフェとしては「うれしい悩み」といったところだろう。

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