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メルカリ“まさかの”好決算 取引高横ばいも、営業利益79%増のワケ(1/4 ページ)

メルカリの業績が、ここにきて絶好調だ。取引高が横ばいなのに、営業利益は好調な理由とは…。

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筆者プロフィール:古田拓也 カンバンクラウドCEO

1級FP技能士・FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックベンチャーにて証券会社の設立や事業会社向けサービス構築を手掛けたのち、2022年4月に広告枠のマーケットプレースを展開するカンバンクラウド株式会社を設立。CEOとしてビジネスモデル構築や財務などを手掛ける。Twitterはこちら


 メルカリの業績が、ここにきて絶好調だ。

 メルカリが2月6日に発表した2025年6月期第2四半期決算(2024年7月〜12月累計)によると、売上収益は前年同期比1.9%増の941億円と、横ばいに近い水準だった。

 一方で、コア営業利益は同28.9%増の111億円、営業利益は同45.9%増の114億円、純利益は同62.3%増の73億円と大幅な増益を記録した。特に、純利益については前年同期の決算において、その前の年の同期間と比較して289.4%も増益しており、そこからさらに62.3%も利益を積み増すという驚異的な伸びを示したことになる。主な要因としては、国内のフィンテック事業であるメルペイの収益化が進み、同社の収益構造の改善に寄与したことにあるという。


業績が好調だったメルカリ

 決算が公表される前は、10月の暖冬による冬物商品の販売不振や、SNSで炎上したクレジットカードの不正利用問題の影響もあり、ネガティブな決算を予想する声もあった。実際、メルカリのCtoCビジネスをめぐっては、取引高(GMV)の成長鈍化や米国事業の不振が懸念されていた。その影響からか、メルカリの主力事業である国内マーケットプレイスのGMVは前年同期比5%増にとどまっている。平均利用者数は2016年以来初めて前年同期を下回った。

 しかし、利益面では大きな伸びを見せている。なぜ売り上げが横ばいでも利益が急増したのか。本稿ではその理由を考察したい。

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