インタビュー
「軍艦島ツアー」予約が1.6倍に 10万円プランも売れる観光の変化:『海に眠るダイヤモンド』の舞台(2/6 ページ)
長崎県が誇る世界文化遺産「軍艦島」の注目度が上昇している。日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』の舞台となった影響が大きく、放送開始後の軍艦島上陸ツアーの予約数が急増。現地でツアーの販売戦略などを聞いた。
5つの船会社が異なるツアーを提供
海底炭鉱の島として栄えた端島(通称:軍艦島)は、1891年の採掘開始から1974年の閉山までに約1570万トンの石炭が採掘された。閉山後は無人島となり、構造物の老朽化が進んでいる。上陸が許可されたのは2009年4月で、現在は5つの船会社がそれぞれ午前・午後に各1本(合計1日10本)のツアーを催行している。
各船会社が販売しているツアーは、ガイドの内容や乗船時のサービス、料金などに違いがある。一例として、高島海上交通では軍艦島の隣の高島にある「高島石炭資料館」の見学が盛り込まれている。軍艦島コンシェルジュでは、発着場所にある「軍艦島デジタルミュージアム」の入館料が含まれている。
船のサイズ感や発着場所も異なり、定員200人以上の大型船もあれば、少人数の小型船もある。今回、筆者が参加したのはやまさ海運(長崎市)のツアーで大型船だったため、1階のイスに座っているぶんには、それほど揺れは気にならなかった。
上陸できなかった際の対応も各社で異なり、乗船料金の一部を返金したり、近隣のショップやカフェでの割引を提供したりしている。
料金は4000円前後が多く、ミュージアム鑑賞などが付くものは5000円ほど。指定席付きのプレミアムツアーなど1万円を超えるものもある。
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