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工場管理者は必見 物流業務のアウトソース、失敗しないための正しいステップ仙石惠一の物流改革論(2/2 ページ)

今回もアウトソースに焦点を当て、工場管理者が物流業務のアウトソースを成功させるための正しいステップを見ていきたい。

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付随的業務も明確化しておこう

 これは物流業務なのだろうか? と疑問に感じる業務はないだろうか。例えば、容器の修理業務、保管棚の組立業務、不良部品の選別業務などを物流担当者が行っていることがある。これは現業務に関わりがあるということ、他にやる部署がないなどの理由で行っていることが多い。こういった業務はどちらかというと不定期に発生する傾向にある。このような業務についてもしっかりと把握し明確化しておきたい。

 実際にこのような業務については、その都度臨時外注を行っていることが多い。したがってアウトソースの対象となることが十分考えられるため、あらかじめ把握しておくことが望ましいのである。

おおよその発生工数を把握する

 発生業務が把握できたところでそれぞれの業務に必要なおおよその工数を把握していこう。標準作業書を作成している場合には標準時間が記入されていると思われるので、その時間値を使えばよい。もし標準時間が設定されていなければ大体一回当たり何分かかるのかを実績から割り出して把握するようにしよう。

 この発生工数を把握する理由は、アウトソースする際にアウトソース先から提示された価格を検証するためである。工場は外払金の管理が厳しいため、何となく高い、何となく安いといった感覚で判断することは許されないはずである。自社でやったらこれくらいかかるというスタンダードを持って、それと提示価格を比較し理論的に価格の妥当性を判断できるようにしておこう。

アウトソース先に正しく情報を伝える

 以上のように、アウトソース先が業務を請け負うにあたって必要となる情報を正確に把握し、実際にアウトソースが発生した際に、それを先方に伝えることができるように準備しておくことが重要である。これを伝えるツールが「仕様書」であるが、その作成方法については次回に紹介したい。

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